日本人の食事摂取基準

指標の設定

 

 

日本人の食事摂取基準において実際に設定される指標は、エネルギーに関しては1種類、栄養素に関しては5種類となっています。

 

まず、エネルギーに関して設定される指標は推定エネルギー必要量です。この推定エネルギー必要量とは、エネルギー出納が0(ゼロ)となる確率が最も高くなると推定される、習慣的な1日あたりのエネルギー摂取量のことを言います。エネルギー出納とはエネルギー摂取量からエネルギー消費量を引いた値のことです。

 

次に、栄養素に関して設定される指標は、推定平均必要量、推奨量、目安量、耐容上限量、目標量の5つです。国民の健康の維持や増進、さらに欠乏症予防を目的として、推定平均必要量と推奨量の2つ値を設定しており、この2つの指標を設定することが不可能な栄養素の場合には、目安量を設定しています。

 

耐容上限量は、栄養の過剰摂取によって引き起こされる健康障害を未然に防ぐことを目的として設定しています。なお、耐容上限量を超えて摂取すると、潜在的な健康障害のリスクが高まると考えられることを、より適切に表現するために、前回の上限量を耐容上限量に変更しています。目標量は、生活習慣病の一次予防を目的として、食事摂取基準を設定する必要があると判断される栄養素について、とくに設定されているものです。